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俺は荒い息を吐いて眼を覚ました。
……夢……か……。
ったく、ずっと忘れていた筈なのに……何で最近はこんな夢ばかり見やがるんだ……。
「どうしました、逢坂先輩。うなされてましたよ」
御園生の言葉に、僅かな驚きと、心配が見える気がした。
だが、さすがにバツが悪い。
「ああ……悪いな、起こしちまったか」
「悪い夢でも見たんですか……？」
「――ああ、小さい頃の、な……」
「そうですか」
そう言って、御園生はクスっと微笑った。
何を笑ってやがるんだ、こいつ。
俺は不可解な思いで、少し面白くなかった。
朝、ふと窓の外を見ると、羽村が出て行くのが見えた。
あいつ……こんな朝はやく、どこに行くつもりなんだ？