（P７）

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　　　独りで臨む結末　〜結末の行方・デュオン〜



　ルックは、ビッキーから受け取った紙切れを広げ、一通り目を通した。

「……」
　そして、僅かに痛みの残る眼差しで、くしゃりと握り潰すと、面倒臭そうに僕の方に放った。

「――半分、君宛だ」

「え？」

　受け取った紙玉を、再び伸ばす。

「………………」

「デュオンさん、フッチからは何て？」
　リアンからの問いに、軽く微笑む。

「――今度はフッチも参加したいってさ」
「いいですね、じゃあまた考えましょう」
「ああ」



　――その折り畳まれた紙には、走り書きで、こう書かれていた。


　『今回のことは黙っておきます。
　　――ルック、貸し一つな。
　　その代わり、今度は僕も参加させて欲しい。
　　また会うのを、楽しみにしている。

　　　　追伸――デュオンさん、僕達を見逃してくれてありがとう。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　フッチ』



　紙を眺めた後、空を見上げた。

　――礼を言うのは、こちらも同じだ。

　あの場所で、自分以外、誰も望まない結末かも知れないと思っていた。

　だが……少しだけ、後悔が軽くなる気がした。
　フッチ。
　僕達を……そして、ルックを見逃してくれて――ありがとう。



　――そのフッチからの伝言が記されていたのは、
　十五年前のルックに関して、ビッキーが語った記事が載せられた、壁新聞の端っこだった――。




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｆｉｎ．

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